ダイニングチェアにこそ名作を選びたい理由
ダイニングチェアは、家の中で最も使用頻度の高い家具のひとつです。食事はもちろん、お茶を飲んだり、子供の宿題を見たり、ちょっとした作業をしたり——1日に何度も座る椅子だからこそ、座り心地とデザインの両方が大切です。
名作チェアと呼ばれる椅子は、半世紀以上にわたって世界中で愛され続けてきた実績があります。つまり、それだけ長年の使用に耐えるクオリティと飽きのこないデザインが証明されているということ。ダイニングという日常の空間に名作を取り入れることで、毎日の食事がちょっと特別な時間になります。
おすすめのダイニングチェア5選
1. ウィッシュボーンチェア CH24(1949年)— ダイニングの大定番
デザイナー: ハンス・J・ウェグナー 価格: ¥92,400(正規品) サイズ: 幅55 × 奥行51 × 高さ76cm(座面高45cm) 重量: 4.2kg
「Yチェア」の愛称で親しまれる、北欧家具の金字塔です。背もたれのY字型フレームとペーパーコード(紙の紐)で編まれた座面が特徴的。70年以上にわたりカール・ハンセン&サン社で職人の手によって作り続けられています。
- ペーパーコードの座面が体重を分散し、長時間座っても疲れにくい
- 豊富な仕上げ(ナチュラル、ブラック、ウォールナット、オーク、チェリー)で食卓の雰囲気に合わせやすい
- 曲線的なフォルムが和食器とも好相性
- 建築家・安藤忠雄が事務所設立時に最初に購入した家具としても有名
ダイニングチェアとしてのバランスが抜群で、「迷ったらウィッシュボーン」と言われるほどの定番中の定番です。
こんな人におすすめ: 木の温もりを感じたい方、和モダンな食卓を目指す方
2. セブンチェア 3107(1955年)— 世界で最も売れた椅子
デザイナー: アルネ・ヤコブセン 価格: ¥82,500(正規品)
累計販売数700万脚超えという、世界で最も売れている椅子のひとつ。1枚の成形合板から作られた優美なシルエットは、見る角度によってさまざまな表情を見せてくれます。
- スタッキング可能なので、来客時に追加の椅子を出すのもスムーズ
- 成形合板のしなりが心地よい自然なフィット感を生む
- 豊富なカラーバリエーションで食卓のアクセントに
- 座面が広めで、あぐらをかくこともできるゆとり
テーブルの下にすっきり収まる薄型フォルムは、コンパクトなダイニングスペースにも最適です。
こんな人におすすめ: モダンな雰囲気が好きな方、省スペースを重視する方
3. アントチェア 3100(1952年)— セブンチェアの原型
デザイナー: アルネ・ヤコブセン 価格: ¥68,200(正規品)
セブンチェアの3年前に発表された「アリの椅子」。くびれたウエスト部分がアリに似ていることから名付けられました。元々はデンマークの製薬会社ノボノルディスクの社員食堂のためにデザインされた椅子です。
- セブンチェアよりコンパクトで、小さなダイニングに向いている
- 3本脚の軽やかなデザイン(4本脚タイプもあり)
- スタッキング可能で収納性も高い
- セブンチェアより約1万円安い価格設定
セブンチェアと比べると座面がやや小さめですが、その分テーブル周りがすっきりします。食堂のためにデザインされた椅子だけあって、ダイニング適性はお墨付きです。
こんな人におすすめ: コンパクトな食卓の方、セブンチェアとは違う個性が欲しい方
4. イームズ シェルチェア DSW(1950年)— 万能な定番
デザイナー: チャールズ&レイ・イームズ 価格: ¥48,400(正規品) / ¥8,980〜(リプロダクト) サイズ: 幅46.5 × 奥行55 × 高さ81cm(座面高43cm) 重量: 3.6kg
ミッドセンチュリーモダンの代名詞であるイームズDSW。ウッドレッグ(ダウェルベース)の温かみとプラスチックシェルの軽やかさが絶妙なバランスです。
- お手入れ簡単——食べこぼしもサッと拭くだけ
- 軽量(3.6kg)で掃除のとき持ち上げるのもラク
- ホワイト、ブラック、レッド、ネイビー、グレーの豊富なカラー
- リプロダクト品なら1万円以下で複数脚揃えやすい
ダイニングでは食べこぼしや水滴が避けられないので、プラスチック素材のメンテナンス性の高さは大きなアドバンテージです。
こんな人におすすめ: 小さな子供がいるご家庭、カジュアルなダイニングが好きな方
5. スーパーレジェーラ(1957年)— 驚異の軽さ1.7kg
デザイナー: ジオ・ポンティ 価格: ¥198,000(正規品)
イタリアの巨匠ジオ・ポンティが「究極に軽い椅子」を目指して設計した名作。なんと重量わずか1.7kg。小指一本で持ち上げられるほどの軽さでありながら、十分な強度を備えています。
- 片手で軽々持ち上げられるので掃除が驚くほどラク
- 三角断面の脚による独自の構造美
- 座面にはインディアンケーン(籐)を使用した上品な仕上がり
- イタリアンモダンの洗練されたフォルム
名前の「スーパーレジェーラ」はイタリア語で「超軽量」の意味。毎日の食事で椅子を出し入れする動作が、これほど快適になる椅子はほかにありません。
こんな人におすすめ: 椅子の出し入れが多い方、イタリアンデザインが好きな方
ダイニングチェア選びのポイント
テーブルの高さとの相性
一般的なダイニングテーブルの高さは70〜72cm。椅子の座面高との差(差尺)が27〜30cmになるのが理想的です。
| 椅子 | 座面高 | 差尺(テーブル高70cmの場合) |
|---|---|---|
| ウィッシュボーンチェア | 45cm | 25cm |
| セブンチェア | 44cm | 26cm |
| イームズ DSW | 43cm | 27cm |
食卓にはお手入れしやすい素材を
食事中の汚れは避けられません。プラスチック素材のDSWは水拭きで簡単にお手入れできます。ウィッシュボーンチェアのペーパーコード座面は、汚れたら専用のクリーナーでケアしましょう。
何脚揃える?ミックスも楽しい
名作チェアは1脚あたりの価格が高いので、すべて同じ椅子で揃えなくてもOK。2種類の名作を2脚ずつ組み合わせるミックススタイルも、最近のトレンドです。例えば、ウィッシュボーンチェアとセブンチェアの組み合わせは、北欧デザイン同士でまとまりが生まれます。
まとめ
ダイニングチェアは「毎日使うもの」だからこそ、妥協したくない家具です。今回紹介した5脚はそれぞれ個性が異なりますが、共通しているのは何十年も使い続けられる品質と見飽きないデザインです。
- 座り心地重視ならウィッシュボーンチェア
- 省スペースならセブンチェアやアントチェア
- お手入れ重視ならイームズ DSW
- 軽さ重視ならスーパーレジェーラ
まずは1脚から始めて、その魅力を体感してみてください。きっと食卓の時間がもっと楽しくなるはずです。




